命を大事にしてほしいという事。
何かあったら先生たちに相談してください。力になります。
そう校長先生方は訴えたそうです。子どもたちに向かって。
滋賀県大津でのいじめ自殺が報道され始めて約二ケ月。事態は収拾することなく、
第三者による爆破予告、2chに加害者、そして母親の実名が公表されるなど次から次へと
広がりを見せています。教育を取り巻く問題は今後どうなっていくのでしょうか?
ちょっと話は暗いけど身近で起こってしまった問題に目を背けないためにそんないじめ問題
について見ていくことにします。
まず日本でいじめについて見ていくと次の三つの波があることが分かります。
第一の波は1980年代。このころ相次ぐいじめ自殺問題が社会問題になりました。
原因として島国根性、横並び志向、受験競争等たくさん論じられました。
大津の事件で話題になってしまったいわゆる‘葬式ごっこ‘はこのころすでに存在していたようです。
いじめが具体的に死につながってしまうことが認知されました。
第二の波が`94年。それまでいじめ発生件数が減り、沈静化したと言われていましたが、
あくまでも‘統計上‘でした。愛知県の自殺事件(同級生に現金110万要求)により文部省が
緊急アピール。直ちに学校挙げて総点検を、各学校はいじめがあると思って問題意識を持って
行動するようにと通達が出されました。社会で許されない行為は子どもであっても許されない。
スクールカウンセラーの設置が叫ばれ、各大学では臨床心理学講座が充実。
‘96にいじめ国際シンポジウムが開催され海外でも同様のことが確認されると判明。
とく英国での被害はすさまじいもので学生の実に7割がいじめの被害にあったことがあるらしく
毎年平均16人が自殺し社会問題化しています。映画の題材にまでなるほど。
第三の波が`05`06年。このころまたいじめ自殺が増えて、20年前と変わらない学校側の
対応に社会から批判が高まりました。教育再生会議で安倍内閣総理大臣はいじめ加害者の出席停止を
提言。傍観者も加害者であることを強調しました。
そして今年。また新たな波がやってきてしまいました。
あってはならないはずなのに事実として今も存在している。政府、教育委員会の対応は
早急に求められるけど、限界がある。考える必要があります。誰もが幸せに楽しく暮らせる社会を
創るために私は何ができるのか?
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